イスラエルといえば、空港での入出国がとりわけ厳しいことで有名です。これまで筆者は何度も渡航していますが、全て無事に入出国できています。今回は、筆者の経験に基づき、初めてイスラエルに行くことを検討している人向けに、入国方法について共有します。
なお、解説にあたっての前提は下記です。
- 日本からイスラエルへの空路で入国
- ヨルダンからイスラエルへの陸路入国 (アレンビー橋経由)は含まない
なお、2022年1月現在はコロナで入国の要件が通常と大きく異なっています。
はじめに:入国までのステップ全体像
まずは、全体像は下記です。ステップ自体は他の国への入国と大きく変わりませんが、特にイスラエルで注意が必要なBorder Controlでのセキュリティーチェックを掘り下げて解説します。
- ベングリオン国際空港に到着
- Border Controlのセキュリティーチェック
- 入国カードの受け取り
- 荷物受け取り
- 到着ロビー
- 両替
- 目的地への移動
それぞれ解説します。
ベングリオン国際空港に到着
ほぼ全ての方はベングリオン国際空港から入国になります。大都市テルアビブ郊外のロッドというところにある空港です。ちなみに、ベングリオンはイスラエル初代首相のダビド・ベングリオンにちなんだものです。
広場を横目に、入国管理のセキュリティーチェックへ向かいましょう。
Border Controlのセキュリティーチェック
一番の鬼門がここ、Border Controlでのチェックです。入管職員のボックスが複数並んでいて、並んでひとりずつチェックをうける形式になっています。日本の入管は意識すらしないレベルですが、イスラエルではしっかり質問されます。
まず大前提として、小細工をせず聞かれたことには簡潔に答えましょう。変にはぐらかしたり、矛盾をするとさらに追求されることになります。
質問はヘブライ語ではなく英語で行われます。英語が不安な方は同行者 (配偶者やツアー仲間)と一緒にチェックを受けることもできますので安心してください。
私がこれまで入国してきた中で、受けた質問は主に下記の通りです。特段、難しい質問はありませんが、心の準備はしておきましょう。
- 滞在目的はなにか
- 何日滞在するのか
- どこに行く予定か
- どこから来たか
- 何の仕事をしているのか
- 誰と会うのか
質問の難易度というより、むしろここではニコリともせず圧をかけてくる入管職員の前で、どれだけ冷静に振る舞えるかがポイントです。
フレンドリーな対応は期待せず、心が折れないようにしましょう。スムーズに進めば、数分から5分程度で終わります。ここまでくれば入国は完了したも同然です。
入国カードの受け取り
無事OKが出ると、入管から青い1枚の紙が渡されます。通称ブルーカードと呼ばれていて、これが入国許可のスタンプにあたります。
これが入国スタンプ同等の扱いとなり、パスポートにはスタンプは押されません。イスラエルは、アラブ諸国をはじめとする国々と対立関係にあり、パスポートにイスラエル入国スタンプがあるだけで入れなくなる国があります。
こういった事情があるので、スタンプではなく紙を渡す方式になっているのです。日本の外務省ウェブサイト上でも注意喚起が出されています。特に、以下に渡航経験のある方は入国がかなり難しくなります。
- レバノン
- シリア
- イラン
- イラク
- リビア
- サウジアラビア
- スーダン
- イエメン
- ソマリア
この国々に渡航経験がある方、これから行く方はほぼいないと思いますが念の為注意しましょう。この紙はパスポートに挟むかファイルに入れておくかして大事に保管しておきましょう。出国のときにこれがないとややこしいことになります。
到着ロビー
Baggage Claimでスーツケースを受け取ったら、到着ロビーに向かいしょう。
これで一通り入国は完了です。
両替
空港から出る前に両替をしてシェケルを持っておきましょう。到着ロビーに入ってすぐ目の前に、Bank Hapoalimというイスラエルのメガバンクが運営する両替所 (有人)があります。
イスラエルはカードやキャッシュレス化が日本よりは進んでいるものの、場所によっては現金支払いを求められることもあります。(特にエルサレム旧市街など)
不測の事態に備えて、少なくとも5-6万円分 (1500-2000NIS)は現金で持っておきましょう。
目的地への移動
両替も済んだら、目的地へ向けて移動しましょう。到着ロビーを出てすぐに電車の駅とタクシー乗り場があります。参考までに、下記がベングリオン国際空港から各主要都市への移動にかかる金額になります。多少の変動はありますがおおよその目安になります。
ほとんどの方がテルアビブ・エルサレム・ハイファのいずれかの都市にいくと思いますが、別の場所に行く方は下記ウェブサイトから検索してみてください。
金曜日の夕方から土曜日終日に到着した方は、シャバットと呼ばれるユダヤ教の安息日にあたるため、電車・バスなどの公共交通機関が止まっていますので注意してください。タクシーは動いていますので、少し高いですが目を瞑りましょう。
終わりに
少しでもスムーズな入国となるよう、お役に立てれば幸いです。各都市の観光スポットをまとめた記事もあります。よかったら参考にしてみてください。
お読みくださりありがとうございました!